1年間,3年間の英語授業を振り返る この子たちと一緒に学んできてよかった!
最後の授業で,1年間,3年間の英語学習を振り返って,ということでコメントを書く時間を設けました。
あるクラスのコメントの中からいくつかを紹介します。
いやあ・・・沁みる・・・
彼ら一人一人と出会えて,ともに学べて,よかった!
彼らが本当に誇らしい!
ありがとう!!
ファイナルスピーチの感想 子どもたち自身,どう感じているか
あるクラスの感想からいくつかをピックアップしてみました。
どの生徒も,真摯に自分のスピーチを振り返っています。
準備の大切さを痛感したり・・・
自分のこだわりを思いきり表現できて充実感を感じたり・・・
聞き手を意識することの大切さを改めて体感したり・・・
卒業後,高校での学びにつなげようと意識したり・・・
実際に挑戦する機会をもつと,こうして多くの気づきを得て,子どもたちはどんどん自発的に動きだすのですね。
こちらが覚えさせたい,マスターさせたい,と躍起になって押し付けたことでは,こんなふうにはならない・・・そう思います。
自分で納得して,自分でチャレンジしたからこそ,本気になれるし,本気で自分の現在地点を知ったから,次につなげようとするのだ・・・そうも思います。
項目を作って選択式で回答させたのでは,こうならないと思います。
感想も,ずっと自由記述で書かせてきたから,最後にこんなにたくさん書けるようになったのですね。
やりっぱなしで終わらず,ちゃんと振り返りをさせること・・・
大事ですね,本当に!
地元の先生との学び合い
日々の業務は本当に多忙、そして過酷です。
先ほど、近くのマッサージから戻りましたが、首から背中、そして腰・・・全身の張りが半端なかったそうです。
「頭が痛くなったり、気持ち悪くなりませんでしたか?」
とセラピストさんに聞かれました。
全く、その通りです。
3年生担当、入試と卒業式を控えて、トイレに行く暇も正直ないような半月を過ごしていました・・・
フゥ・・・
そんな日々ですから、授業改善について語り合う余裕、なかなかない、というのが正直なところです。
でも、月1で続けている地元の自主研究会、立ち上げから10年近く経ちました。
会に来られなくとも、授業ビデオの視聴がしたい・・・と希望してくれる地元の仲間がいます。
それぞれの先生の授業の先にあるのは・・・
そうです、生徒たちと、彼らの学びです。
それらが深化するために、真摯に学び続けることを忘れずにいたいものです・・・
ディベートビデオを見た、地元の仲間からのメールを、紹介しますね。
みなさん、学び合っていますか?
*
DVD拝見させて頂きました。
ただただ、感動するばかりでこんな風に子どもたちが伝えることができたらいいなと
思いながら見ておりました。
ここまでできるようになるには、やはり日頃から自己表現をさせることが大切で、継続してやってこられたからこそなのだと感じます。また、その手立ても丁寧さがあってこそだと改めて感じました。
私が感じたことは、授業の後半になっていくほど子どもたちが自分の意見を進んで言いたいという雰囲気が伝わってきたことが素晴らしいなと思いました。
おそらく、友人の意見を聞きながら、自分の考えがさらに深まっていき、「伝えたい」につながっていたのだと思います。これって、思考力が深まっていることであり、また、相手とつながっているということでもあり、素晴らしいことだなと思いました。
また、T先生のコーディネート力にも感動しました。
生徒の意見をうまく受け止め、キーワードを取り上げていくことで、わかりやすくなっていったと思います。
子どもたちの英語力には、ただただ脱帽です。
すごいです!!!訓練されてますね。
自分の授業をあらためて反省しました。。。
また、理由の視点がとても面白くて、聞いていて私の考えにはなかったような意見がでており、こどもってすごいなあ、と感心しました。
授業改善の道はまだまだ長いですが、これからも頑張って行きたいです。
とても、エネルギーをもらいました。
ファイナルスピーチ発表を終えて
発表会を終えて・・・
ほぼ全ての授業が終わることにもなりました。
前回3年生を担当した2年前と,何か劇的に変化があったか,と言われると,そこまでのものはなかったかもしれません。
しかし,振り返ってみると,
発表者が落ち着いて発表に臨んでいること・・・
発表者が聞き手の存在をより意識していること・・・
原稿を自分のものにしていること・・・
聞き手が話し手を受容し,一体感を生み出していること・・・
そんな変化があったように思います。
じわじわと,先輩の背中を超えていくような,そんな実践でした。
生徒たちの振り返りには,まだ目を通せていませんが,どんなことを感じてくれたのか,楽しみに読もうと思います。
こちらでも,彼らの振り返り,紹介できればと思います。
やっぱり言えることは,
1年後,3年後,どんなことができるようになれば・・・
それは,具体的にどんな活動を通して・・・
というゴールを明確に定め,そこに向かって進んでいくこと,
これで,授業が変わり,生徒が変わっていく,ということです。
バックワードデザイン,このイメージをみなさんと共有したいなあ・・・
ファイナルスピーチ発表会 進む
今日も,昨日に続いて各クラスでの発表会が続きました。
印象に強く残ったのは,普段は人前で積極的に意見を述べる機会が決して多くはない生徒たちのがんばりでした。
彼らが一人一人「がんばった!」と言うことが,そもそもおこがましいのかもしれません。
心の中に思いを秘めて,いや,ちゃんと持っている,そのことは間違いがなく,それを単に外言化していないだけ,それも,限られた時間の中でしなかっただけ,なのかもしれないのですから。
自分の名前の由来を話す生徒
東日本大震災と自分とのかかわりについて話す生徒
自分がどっぷりつかっていることのよさを仲間と共有したい!と語る生徒
自分の部活の仲間のよさを一人一人伝える生徒
親への感謝をその場を借りて述べる生徒
それぞれのスピーチに思いが乗って,今日もたくさんたくさん届いてきました。
世の中的には,発信力の育成が求められ,人前で堂々と,臆せず自分の意見を述べることができる生徒の育成が求められています。
でも,そのとき話したいか,話したくないか,それは子どもそれぞれによって違いますね。
学校だから,教師がそうさせたい思いがあるから・・・とは言っても,子どもはそう思うかどうかは分かりません。
そんな中で,こうして自分の考えや気持ちを語ることができる生徒たちとともに学べて,自分はつくづく幸せだな・・・
そう思います。
明日はどんなスピーチが出てくるかなあ・・・
ファイナルスピーチ発表会 始まる!
ファイナルスピーチの発表会が始まりました。
今回は,前回3年生を担当した2年前と比べて,事前の設定で変化を加えました。
分量を抑え,A4サイズ1枚分の内容に凝縮させる
量よりも質を考える
ということです。
前回は,A4で2枚,3枚と思いを綴る子が続出して,発表だけで4時間かかった記憶があります。
時間的な制約,ということも若干考えましたが,それ以上に,構想の段階で絞りこみながら自分の考えを精選していくことでこだわりが生まれると考えました。
また,分量を抑えることで,自分のことばとして話せるのではないか,と思ったからです。
実際に各クラスで12,3名ずつ発表が終わり,自分のことばとして話せる生徒が増えたな・・・
そして,聞き手の立ち居振る舞いがますますよくなったなあ・・・
自分のこだわり,好きなものをテーマに,豊かな発想と着眼点をもって発表しているなあ・・・おもしろい!!
そんなことを感じました。
スピーチの終わりに英語担当の私への感謝を述べてくれる人もいて,いつものことながら目頭が熱くなる単純な私でした・・・
さらに,発表を聞きながら思ったことは・・・
普段の取組をもう一歩充実させれば・・・さらによくなる!という私自身の気づきでした。
今年度は,教科書の内容理解の授業で,音読の出口でキーワードリプロダクションに取り組ませていましたが,そこから一歩進んで,リテリング(自分のことばで(ここでは)教科書の内容を表現すること)をさせておく!
と,最後のスピーチに確実に生きるな,と思います。
とはいえ,それでも長ーーいスピーチをやり切っている子どもたちの姿に,感動です。
そして,感謝も!!
残りのみんな,がんばろう!
ALTの先生との最後の授業 Kahoot!を活用して
本校では,ALTは1週間に1度,月曜日のみ来校します。
1クラス当たりで見ると,授業は2週間に1度,のペースで行われます。
3年生の授業は昨日で最後,になりました。
それぞれのクラスの生徒に,授業の中で,
How are you feeling?
Could you please tell him something?
などと声をかけると,
I am sad.
Mr. H, thank you very much for teaching us.
We always enjoy your lessons and learned a lot of things.
We'll never forget you.
などと気持ちを伝えることができました。
ALTも目を潤ませる場面がありました。
最後の授業は,自分たちの学校にまつわるクイズや,英文法に関するクイズを英語で作成し,Kahoot!を使って楽しむ時間にしました。
以前にも紹介しましたが,
takaenglishteacher.hatenablog.com
takaenglishteacher.hatenablog.com
4人のグループを組んで,4択の問題にタブレットを使って取り組みます。
Which team became SECOND in your FIRST year chorus contest?
のような問題に答えます。
全部で約40問,ALTの先生が作問した問題に,一喜一憂しながらチャレンジしていました。
1年近くぶりになりましたが,今回も子どもたちは喜んで参加をしていました。
普段は,アナログで,生徒と向き合って授業の1つ1つの要素を紡いでいくことこそ大事だと思っているので,こうしたツールを紹介して,いいぞ!というスタイルはあまり好きではないのですが,お楽しみ,的な授業も,こうした機会ならいいな,と単純に思います。
みなさんもぜひ使ってみてくださいね!
Kahoot!
英文法を知る 「謎解きの英文法」
東京への電車の往復が増え,移動中にできた時間を利用して,普段できないインプットをしようと思っています。
普段,自分の中にあるものを吐き出すような仕事が多く,インプットがないと枯渇してしまう・・・そんな危機感もある中ではありますが,苦しんで読んでも嬉しくないので,ゆったりと読書を,そう思っています。
謎解きの英文法シリーズはたくさん出版されていますが,先日,その中の5冊を神田で大人買いしてきました。
まずはこの1冊から始めました。
現在形がどんな意味をなすのか,また,過去形と現在完了形の違いは何か,など,中学校や高校で英語を教える際,子どもたちに「こうだよ!」としっかりと伝えていくために,本当に役に立つ本だな,と感じます。
5冊を終え,次の・・・に至るまでにはしばらく時間はかかりそうですが,自分の勉強もかねて,楽しんで読もうと思います。
みなさんもぜひどうぞ!
気づきを引き出す 工夫 あれこれ
ファイナルスピーチの発表が来週火曜日以降に迫り,最後のリハーサルをしました。
今週は練習の機会を豊富に設けてきましたが,自分のスピーチを見つめる機会を工夫しながら設定しました。
生徒自身が自分で自分のよさと,改善すべき点に「気づく」ことができる機会を設けることがポイントだと思うからです。
いくら教師がああだこうだ,と言ったとしても,自分で気づいて「はっ」とすることのほうが大きな効果があると思います。
自分が学び手だったとしても,きっとそう思うんじゃないでしょうか。
「納得」感が大きいと思います。
今回,気づきを引き出すために意識した視点は2つです。
①自分のパフォーマンスを見える化して自分で自分を客観視する機会を設ける
ペアに1台タブレットを配布し,お互いのパフォーマンスを撮影し合って,その後,自分自身で自分のパフォーマンスを見る機会を設けました。
②相手に向かって(反応を見ながら)スピーチをし,聞き手からアドバイスをもらう機会を設ける
相手を替えながら何度も練習を重ね,他者の視点からアドバイスをもらいます。
こうしてやわらかく,笑顔で学び合う集団に育ってくれていることが,本当に誇らしくて,嬉しい気持ちになります。
お互いのスピーチが終わると,あちらこちらで自然に拍手が起こったり,親身になってよかったところを伝え合ったり,相手のスピーチに感心してうなっていたり・・・
いい姿ですよね・・・
普段のパートナーとは違う組み合わせを作り,ローテーションをしながら3回練習の機会を持ちました。
2回目が終わった後で一度振り返りをする時間を取り,どんなことに気づいたかを発表してもらいました。
そうした気づきも共有できるようにすることで,気づきが多面的・多角的に共有され,立体的なものになると思います。
さあ,いよいよ来週,本番です。
どんなパフォーマンスが飛び出すか,楽しみです!
みなさんの学年末,どんなまとめになりそうですか?
ディベート授業 視聴の感想届く②
感想パート②が届きました。
ますます詳細です。本当にありがたい・・・
感謝です!
みんなで読んで学びましょう!
*
先生とのインタラクションから授業がスタートし,アドバイスとして,個人の経験や好みに関することだけでは,説得力に欠けるから,コモンセンスや社会的な根拠も!と伝え,自分の主張をまとめる時間が始まりました。
多面的・多角的な視点でものごとを考えることは,子ども達にとってそう簡単なことではないような感じがしました。
やはり子ども達の身近な視点が考えの中心になりますね。
食や娯楽,天候,自分の好きなこと(鉄道,野球)など,子ども達の嗜好によるものばかりになってしまいそう,と最初思いました。
世の中にはいろいろな人がいるわけで,もし,そこに自分ではない人の存在が見えてきたらどうだろう,とも考えました。
お年寄りだったら?体の不自由な人だったら?〇〇な人だったら・・・。
私は多面的・多角的に考えるきっかけを意図的につくってしまうかもしれません。
でも,説得力を強く求めてしまうと,自由な発言が減ってしまうかもしれません。
う~ん・・・。
今回,先生が大事にしていたのは,「多くの生徒の発言機会」>「説得力」だったのでしょうか。それとも?
などと,考えながらもう1度DVDを見直しました。
実は,DVDを見る前に読んでおこうと思い,土日で「わかりあえないことから」も読みました。
「表現したくなるとき,表現方法,それは子ども一人一人が主体的に決めることであって,教師が自分の見方・考え方で都合よくコントロールしてはいけない・・・」
そこに戻ってみました。
改めて気付き,考え直したことがあります。
作戦タイムを経ていくたびに,子ども達の発言が変わっていきました。
(説得力の面では,まだ弱いですが)友達の発言を踏まえて,自分の意見を述べるようになっていきました。
米軍基地問題,ロシア問題,交通網の発達など少し社会的な見解が出てくるようになりました。
「今のは反撃できそう」とか,雪の危険性の発言ですかさずマキダイの事故のことにふれるなど,先生の揺さぶりや補助的な発言も効果的に働いたのだと思います。
簡単にできることではないので,見習いたいです。
教師がレールを敷かなくても,生徒自身,何が必要であるか自然と見いだしていく力をもっていますね。
そこに大切なのは,揺さぶりなど,教師のちょっとした言葉かけなのかもしれません。
ただし・・・やっぱり生徒の実態にもよるところも大きいと思います。
生徒の興味・関心がどこにあるか,生活背景によって,インタラクションのもち方など導入の仕方は変えていく必要があると感じました。
ベストはそう簡単に見つかるものではありません。
私にはまだまだ・・・改善の余地だらけです。
*
2回の視聴を通しても,考えが変わらなかったのは,板書についてです。
それぞれの発言のキーワードを書いていたのは分かります。
でも,誰のためのものだったのでしょうか?
最初に先生が沖縄サイドに "tired" と書いたとき,私自身「え?」って思いました。
どうしてそちらに書いたか(どちらサイドからどんな発言があったか書いているのか・・・),もちろんすぐ理解しましたが。
理解力に長けている子ども達にとっては,たいした問題ではありませんが,英語が苦手な子にとって,自分が聞き取った内容を視覚的に確認できる手段になりうるものだと思います。
自分が聞き取ったことを確認して,ホッとできる部分ではないでしょうか。
"tired"も"no play" も"health"も・・・
沖縄サイドからの意見だからそちらに書いてあるけれど,その内容は,実際には反対サイドについてのものだから,
Slow Learnersたちなら,頭の中,軽くパニックになると思います。
子ども達のためであれば,もっと視覚的な分かりやすさ,構造化するべきではないかと感じました。
もちろん複雑にする必要はなく,私なら,
・チョークの色を変える
・線で関係性を示す
・各サイド2段にする
のどれかだと思います。どうですか?
そうですね・・・
今回、一人で全ての役割を担っていたので、正直板書まで丁寧に、かつ論の流れがわかるように、まではできませんでした。
私自身がディベート実践をするのがまともには初めてで、まだまだ至らないところばかりです。
今回のディベートは、ジャッジをおかず、発言の数を単純に数えて、数が多い方が勝ち、ということにして、Slow Learnersさんも、発言してみよう、という環境を整えたこと、そして、助け合いを経て、そうした子どもたちも頑張れる、という工夫をしたこと、がポイントだと思っていました。
よって、どちらの側が発言したのか、ということがはっきりわかるように板書をしましが・・・
一つだけ言えるのは、2年前から自分の考えや気持ちを表現できるように、バックワードデザインを意識して授業をしてきたことが本当に生きたと思っています。
本来は、即興ではペアでの対話を、準備をしてからの発表ではスピーチを目指して年間計画を組んでいました。
でも、当初の予定ではなかったディベートを取り入れても、子どもたちは見事に対応してくれました。
そこだけは本当に成果が出たな、と思っています。
何れにしても、今回もらったコメント、指摘、これからに生かします。
本当にありがとうございました!