3年ぶりの公開研究会①
リプロダクションする生徒と見守る私(個人情報保護のための加工済)
公開研究発表会が終わりました。
まずは・・・・
「苦しかった・・・」
の一言に尽きます。
1つの授業を創り上げるのに,こんなに何度も練り直したのは初めてかも知れません。
これまでも同じようなプロセスを経てきたのですが,今までは,指導する側のイメージばかりを膨らませてきたのかも知れません。そんなつもりではなかったのですが・・・。
今回,同僚とたくさん語り合い,指導助言をいただいた指導主事の先生からのアドバイスも真摯に受け止め,目の前の子どもたちの実態や学びの様子をたくさん,たくさん想起しながら考えました。
おかげで,練り上げるのは難しくはなりましたが,彼らの知的好奇心を高めたり,思考・判断するための時間を確保したり,さまざまな工夫ができたと思います。
今回,もっとも大切にしたことは,
ホンモノのことばのやりとりをする
ことでした。
コミュニケーションとは,相手を理解したり,自分の考えや気持ちを伝えたり,目的があって行われるものです。
話すこと,書くこと,にも,ちゃんと目的があります。
生徒が話したくなるトピック選定や,
伝える相手がいること,
などを大切にしました。
生徒の中に情報があることならば(好きな音楽,趣味など),そこに英語を乗せればどんどん対話が継続します。
逆に,どんなに英語ができても,生徒の中に情報がなければ(興味がない,背景知識がない),対話はすぐに終わってしまいます。
事後研究会で,参観者から寄せられたコメントに,
「日本語でやりとりをしているのを聞いているような感覚になった」
というものがありました。
20年目にして,そんなことは初めてでした。嬉しかったなあ・・・。
上で挙げたポイント以外に,土台として,
生徒たちに求める前に,教師である自分自身が,生徒の存在を大切にし,彼らの発話をきちんと傾聴できるかどうか,発言が出る,終わるまでしっかりと待つことができるか,彼らのことを知りたい,理解したい,と思えているか,などが,今回,大切にできたと思います。
まだまだの部分はありますが,4月から,そうして本気になって彼らと関わってきたことで,温かな授業ができたのかな,と思います。
何よりも,可能性にあふれた子どもたちが躍動し,居心地のよい,温かい,そして,学びのある50分が送れたことが誇りです。
生徒のみんな,本当に,本当にありがとう。
支えてくれた同僚,アドバイスを送ってくださった指導者,共同研究者のみなさま,参観者のみなさん,ありがとうございました。