中学校の授業も英語で!? 英語準備室から聞こえる同僚のteacher talk

f:id:takaenglishteacher:20140207203423j:plain

英語準備室から,扉の向こうに聞こえる同僚のteacher talkを学ぶ!

 

facebook上で,中学校の授業も「英語で」行う,ことについての議論が起こっています。

 

今朝早くにも,カナダのOさんが,そのことについての考えをwallにアップしていました。早朝から思わず反応してしまったのですが,教師がただ単に英語を使えばよい,というものではない,ということはすでに明白ですね。

 

数多くの授業を参観する機会に恵まれ,中学校の授業を見ていると感じるのは,教師が使う英語の多くは,

 

Classroom English

 

とか,

 

instruction

 

である,ということです。

 

自分が学生の立場に立ち返って感じたことや,修士論文でインタラクション分析を行ったことから,生徒の傾聴についても気づいたことがあります。

 

教えているときにも,同じことを繰り返し言っている自分に気づくことは少なくありませんでした。たとえば,

 

Open your textbook to page 78. Open your...

 

とか,

 

Close your notebooks. Close your....

 

一生懸命な,そしてまじめな先生ならば,指示を徹底させたい・・・と思い,さらに繰り返すことになるかもしれません。

 

でも,繰り返せば繰り返すほど,生徒は最初の指示を聞かなくなるでしょう。だって,何度も繰り返してくれるのだから・・・。

 

また,instructionが,どれほどの意味を持つのか,ということもあります。

 

コミュニケーションのために必要か,と問われると,そうではないからです。

 

聴いていなくても,周囲の友達の動きを見たり,隣の席の友人のページ数をひょいと覗けばいいのですから。

 

また,こうした英語は,毎時間何度も,何度も同じようなものが繰り返されます。だから,耳にたこ・・・なんでしょう。

 

どうせ繰り返すなら,違った言い方をしたいものですね。

 

また,授業規律づくりのところで,指示を繰り返さないからよく聴くようにね,という約束をしておくことも必要でしょう。

 

言語習得の観点から言っても,コンテクストのある,理解可能なインプットを,傾聴しながら聴く,からこそ意味があるのであって,教師が,規律をしっかりとさせて,聴かせるというということだけを求めるのもどうか,と思うのです。

 

聴きたい,知りたい,と思うようなインプットが英語でできる,ことが大切なのではないでしょうか。

 

アニメのキャラクター,人気の歌手,ドラマ・・・などを使うときにも,果たしてそれが,クラスのどのくらいの生徒に認知され,共有できるものであるのか,をトピック選びの段階で感じる感性を持ちたいなと思うのです。

 

先生だけが好きでも・・・と思います。

 

こうしたことについて,みなさんは,どう思いますか?

 

 

さてさて,ちょっと話題をシフトします。

 

私は,職員室にいるときには,周りの同僚や,管理職の先生の動きをwatchingしながら,雑談を含めながら生徒の情報交換などをするようにしています。

 

必死に仕事をしている姿は職員室では見せたくないなあと思うし,忙しそうにばかりしていると,周囲から声がかけられにくくなると思うからです。

 

仕事がしたいーーー!というときには,ひっそり英語準備室にこもるのですが,空き時間に準備室にいると,同僚の授業のインタラクションがいきいきと聞こえてきます。

 

ウチの英語科の特徴は,といえば,3人ともに,「インタラクション!」と言えると思うのです。

 

私はまだまだだと思いますが,二人の同僚のそれは,すごい!!

 

共同研究者の先生も,そこを絶賛していて,

 

聴いている生徒のおしりが椅子から浮いてくるような・・・

 

と表現されます。

 

かたや,自分の好きな俳優の話をしながら,生徒の好きな俳優,歌手へとインタラクションを広げ,一般動詞の導入へと結びつけていく同僚・・・

 

かたや,自分の旦那さんとの日常的な笑えるエピソードを毎回皮切りに使ったり,自分が毎日の朝食で必ず食べる納豆の話を使ったりする同僚・・・

 

理解可能なインプットを英語で受けながら,生徒たちがどっと笑ったり,反応したりしていることが,準備室のドア越しに聞こえてくるのです。

 

こうしたtopic sharingや,topic developmentがあるインタラクションこそが,その後の生徒同士のペアでの対話のモデルとして機能していくのだ,という流れも聞こえてきます。

 

また,教師が,子ども一人一人の趣味や趣向などを,本当に知りたい,と思って問いかけるので,生徒から意外な反応があったときには,「えっーーーー!!」と教師が驚いている反応もよく聞こえてきます。

 

インタラクションが生きている!

 

意味のある,気持ちの通った英語のやりとりこそ,必要ではないかと思うのです。

 

 

みなさんはどう思いますか?

 

インタラクション,してますか?(セコムのミスター風)