千葉大学英語教育学会&ちばてっく 振り返り

千葉大学へ脚を運んでからちょうど1ヶ月が過ぎました。

 

千葉大学の本田先生から,会報を送っていただきました。こうした後のフォローもしてくださる温かさが,心に沁みます。

 

本田先生,ありがとうございます。

 

せっかくなので,自分のセッションに関しての部分を紹介させていただきます。

 

当日の様子,こんな感じ(美化されていると思いますが・・・)でした。

 

また千葉に行きたいです!

 

 

 

 

『生徒の学びのプロセスに寄り添った指導の工夫』

 

 

 

 T先生にはワークショップ形式で、「生徒の学びのプロセスに寄り添った英語の指導のあり方」についてお話をいただきました。

 

 

 

【ゴールの設定の大切さ】

 

まず、授業中に生徒がどのように感じているのかを考える必要性についてお話を伺いました。学校行事において、生徒は1つのゴールに向かい、非常にいきいきとした姿を見せてくれます。

 

その姿を英語の授業においても発揮させることができるように、ゴールを逆算しながら生徒にはっきり示してあげることが大切であるとおっしゃっていました。

 

 

 

【知らない言語を学ぶことの難しさ~学習者体験を通して~】

 

 続いて、学習者の気持ちを忘れないという視点から、T先生が会場全体を相手に言語指導の実践をしてくださいました。今回は多くの参加者にとって初めて耳にするタガログ語を取り扱いました。その指導においては、音声のみのリスニングに始まり、視覚教材や文字による補助、音読活動、穴埋めによるライティング活動とスモール・ステップが意識されている展開でした。実際に学習者体験をすることを通して、教員となってから忘れがちな「知らない言語を学ぶことの難しさ」や「書くことのステップの難しさ」等といった学習者の目線を再認識する機会を与えてくださいました。

 

 

 

第二言語習得と外国語指導】

 

 次に、第二言語習得についてお話をいただきました。第二言語習得においてはインプット仮説やアウトプット仮説等が提唱されていますが、これに関連してT先生は「言語は意味のあるコミュニケーションを通して身につく」とおっしゃっていました。そして、「まずやってみて、失敗して、また挑戦して」というプロセスを繰り返す言語習得を部活動指導と重ね合わせながらお話をなさっていました。

 

 

 

【学習者を意識した英語の授業づくり】

 

 最後に、こうした視点を踏まえた上で英語の授業はどのようにあるべきかについてお話をいただきました。T先生は英語の授業を作る上で大切なこととして、第二言語習得の流れと照らし合わせることやインプットを十分に与えることを指摘なさっていました。そして、その根底には「学習者の目線を常に意識する」という考え方があるとのことでした。

 

 今回のT先生のご発表は私たちに「学習者の目線を考え、それに寄り添うことの大切さ」について改めて見つめ直すきっかけを与えてくださいました。教える立場にいると、つい見えなくなってしまいがちな「学習者の目線」にこそたくさんの新たな気づきがあるとのことでした。