拙授業を通した学びは続く・・・
拙ブログに一番コメントを寄せてくれるSakuさん。
関西の中学校で英語を教えている先生です。
コメントを通じて学び合いをしてきましたが,ブログの内容や,コメントの交流だけでは授業の具体が見えない・・・ということで,拙授業を見ていただくことにしました。
DVDが到着すると同時に,視聴をしてくれたようです。
すぐに真剣な振り返りがメールで送られてきました。
ちょっとこそばゆいくらいプラスのコメントをもらって恐縮ですが,学びの輪がまた広がったことが嬉しいです。
Sakuさん,改めてどうぞよろしくお願いします。
研修会でぜひいつか会いましょう!
英語で英語の授業をする、は自分が目指していたものです。
が、実際にそれをされている先生に出会ったことがなく、どうやってやるのか、イマイチよく分かっていなかったのですが、今回の先生の授業でよく分かりました。そして、それを実現させるには並大抵でない準備が必要だと分かりました。
先生のAll in English授業では、先生の英語が生徒の良いモデルであり、英語授業の雰囲気を高めるものであり、中身のあるものであり、英語が生徒とのやりとりの手段であることに、感服いたしました。
100%英語で授業!というと、このような批判を聞きます。”先生だけが英語を流暢に話して満足している”や、”指示だけが英語”などです。
T先生の英語授業はそれらとは違いました!生徒と先生、生徒同士で、ちゃんと対話がありました。まるで、日本語で授業をされているように感じたくらい、自然でした。
生徒が先生の英語を全て理解している、ということもすごいです。先生の英語は速度もゆっくりでないですし、発音も美しいです。なので、かなりリスニング力がないと聞き取れないと思います。ここまで生徒のリスニング力を育てられたのだと思いました。生徒のリスニング力の1年間の変容を知りたいです。
まず、DVDを見させてもらったときに感じたことは、先生の授業へのワクワク感でした。DVDに音楽が流れていて、なんだかとっても楽しいことが起こりそうな気がしました。きっと授業でもそのような工夫をいつもされているのだと感じました。
授業でつかわれた画像(英語の歌、飲料の写真など)や、その提示の仕方にも、大変工夫をされていると感じました。
歌詞が大きくはっきりと映っている動画(探すのに苦労をされたと思います)、テーマになる飲料の画像(撮影されたのでしょうか、ネットからでしょうか)なども、最適な画像を探したり選んだりするのに時間がかかります。
きっと効率よく画像を選び、使われているのだと思いました。(自分は画像や動画選びに凝りすぎて、それだけで何時間もかかることもありました・・。)
画像も厳選して出しすぎない、ということも学ばせていただきました。
基礎英語は、かなり難しい英語を聴かせていらっしゃるのですね。生徒も静かに聞いていて驚きました。リスニング速度だけでなく内容もハードだと思いました。しかし生徒が理解している様子でしたので、毎時間続けていらっしゃることの効果だと思いました。担当されている2年生には、4月からこの取り組みをされて約1年間弱でここまでできるようになったのでしょうか。
Please tell me この帯学習、本当にすごいです!ワークシートなしであれだけのペア活動が成立するのって本当に素晴らしい・・・どんな魔法があるの!?という感じです。生徒が目にする英文は先生の板書だけなのでしょうか?その板書だけで、プリントなしに、生徒はペア活動をするのでしょうか?答え方が分からない生徒はペアに教えてもらっているのでしょうか。どんな仕組みがあって、生徒があれだけ動くのか本当に驚きました。(自分はワークシートに答え方のヒントや、生徒が分からないであろう単語のヒントをワークシートに盛りだくさん書いています・・・。)
テーマ内容も面白いです。好きな飲料って、確かに日本語でもかなり盛り上がる話材です・・・。先生の好きな飲料を当てさせたり、生徒の好きな飲料を言わせてその理由を答えさせたり・・。生徒がそれらを英語で言えているのも感心いたしました・・。また、先生の生徒への言葉がけの一つ一つに、生徒の発言を促しているものや、考えさせているもの、温かさを感じるもの、笑いを作るものがあり、本当に先生の言葉すべてに仕掛けがあるなあと感じました。やっぱりここまでやらないと、中身のある英語で英語の授業を成立させられないんだ、と思い知った次第です。
先生の授業には、先生が軸とされている4つのポイント(①基礎英語②ワークシートを使わない対話活動③書くことを授業内で④ファイナルスピーチ)が授業にはっきりと表れていました。これら4つを1年間ぶれずにされてこられた、と感じることができました。
お蔭で1年間を通しての授業の作り方を、少し理解できたような気がします。ぶれない目的を持っている先生方の授業は、年間のどの1時間の授業をとってもきっとその目的が明確に授業に表れているものなのだ、と思いました。(自分の授業はあれもこれも、で結局・・・!?ということもよく分かりました。ぶれすぎ・・・ということがよく分かりました。)
これまで見たことがなかった授業であり、感服いたしました。自分の課題にもいくつも気づかせていただきました。復帰後には、英語で英語の授業を成立させたい、と思っていましたが、一筋縄では行かない、ということも思い知りました。綿密な計画と計算された(言葉が悪ければすみません。生徒の発話を促す、考えさせる、こちらの英語に耳を傾けさせる、という意味です)言葉がけが必要で、これらを研究するためには多くの時間が必要!と分かりました。