教え子の結婚式
すてきな時間でした
新郎のHくん,14年前,いつもにこにこ笑顔の君でしたが,本気になって燃える,というところをなかなか見ることができず,お母さんがやきもきしている姿をよく見ていました。
今のあなたよりも1歳年下で,血気盛んな私は,あなたに発破をかけようと,「がんばれ,がんばれ!」とよく声をかけていました。
なかなかエンジンがかからなかったように見えましたが,野球部での君や,運動会のリレーで全力で駆け抜ける君は,ちゃんとエンジンがかかっていたんだな,と今にしてみれば思えるのです。
でも,当時は,あなたをなんとかしたい,と思うがゆえに,がんばりよりも,もっと伸びてほしい部分にばかり注目していたのかもしれません。
一生懸命すぎた担任だったかもしれませんね。
でもでも,高校時代の話を聞き,けがをして出場できなかった野球の試合で仲間のために応援をしていたことや,
社会人になってからも,ディーラーの営業職として,お客様のために誠心誠意心を配っていること,そして,今では,県内全社3位の成績を収めていると上司の方が紹介をしていました。
上司の方は,社会人1年目のときのお客様アンケートのコメントを紹介してくれていましたが,あなたの思いがちゃんと伝わって,満足して車を買ってくれたことが分かりました。
本当に立派になりましたね!
新婦のSさん,14年前,中2の担任と,生徒として出会ったとき,ぶつかってばかりいましたね。
個人よりも,クラス,クラスの団結!を重視したような若い担任に,
「先生,それって違うよ!」
とぐいぐいNO!を伝えてきましたね。
披露宴でも紹介したエピソードですが,理科準備室に,女子のグループとともに担任を呼び出して,ちゃんと一人一人をみてほしいことや,生徒の話に耳を傾けるように強気で訴えていました。
その後も何度もぶつかりましたが,3年生になると,学級委員になって,担任を一番支えてくれるようになりましたね。
クラスの団結を強めようとすることも,人一倍してくれました。
自分のことはともかく,まわりの子たちを思い,まわりの子たちのために動いていました。
卒業しても,本当にしんどいときに,頼ってくれましたね。
看護師,助産師としても最前線で活躍し,今では,母校の助教として教壇に立つようになりました。
同じ仕事をするようになり,当時のことも違って見えるようになったそうですね。
大学の恩師の先生のことばに,あなたがまっすぐなよさを残しながら,さらに活躍の幅を広げているようすが分かりました。
Hくんともども,嬉しい限りです。
実は,教え子の結婚式に呼ばれるのは初めての経験でした。
予想していた以上に,遥かに感動し,遥かに嬉しい思い出いっぱいになりました。
今回も,成長したあなたたちから大切なことを教わったなあと思います。
素敵な時間をありがとうね。
ますます生徒を大切に,一人一人を大切にしたいなあと思って帰路に着きました。
末長くお幸せに!
おめでとう!
ありがとう!