教育実習生の板書から見えること
いよいよ実習生の授業がスタートしました。
昨夜は遅くまで授業のリハーサルをしました。構想していることが実際表現できない・・・とか,緊張で口が動かない・・・とか,様々な苦労をしながらがんばっている姿が見られました。
納得するまで,を考えると時間の際限がないので,ある程度までと時間を区切って(実習生の疲労や,翌日心身の健康を保って授業を行ってもらうためには)帰宅をさせました。
時間は9時だったでしょうか。
とはいえ,帰宅後も自分の部屋で悶々としながら授業のリハーサルをしたのだろうなあ・・・と思うと,未来の英語教師の成長に関われていることの重みや,その意義を感じずにはいられません。
教育実習生の指導は負担ではありますが,自分にとっては本当に好きなことの1つだな,と思います。
授業のプランニングをする中で,どんな板書をするか,板書計画も立てておくんだよ,と話をし,生徒にとって(実習生もまだ学生なので,学習者としての気持ちを思い返せば見えてくるはず!)どんな板書にしたら,思考の流れが整理されるか,情報が得られやすいか,を一緒に考えてみました。
横書きの場合,黒板の向かって左から,赤の→で示したような流れをイメージしてみよう,と伝えました。
また,黒板と授業が連動しているように,ということで,例えば,Oral Introductionの後,T-F Questionsを投げかけ,理解の度合いを測ろうとするならば,Introductionの前に,この後で,質問を3つするから,よく聞いておくんだよ,とガイダンスを行い,口頭でそれを伝えるとともに,板書としても,
<T-F Questions>
① ② ③
と書いておくと,子どもたちにとって道しるべになることも伝えました。聞いたことが視覚でも確認ができる,というところに意味がありますね。
それぞれの創意工夫を生かしたアイデアを認めつつ,学習者の視点で見直し,どうすべきかを一緒に考えていこうと思います。
今回は,SLA的な発想で授業を創っていくことも大切にしています。
教科書の内容理解の際には,教科書を最初から開本するのではなく,閉本させたまま音声のみで聞いてみるステップを踏むようにしています。
その際には,状況を確認させるために,
登場人物についてや場面の簡単な状況
については先に知らせるとともに,
聞き取ってほしいポイントを与えて,その答を探すようにして聞かせています。
今日実習生が準備したスライドです。
こうしてポイントを示すことで,迷いなく情報を検索する生徒の姿が見られました。
板書一つとってみても,考えることがたくさんありますね。
今日,実習生の取組から一番考えさせられたことは,生徒の知的好奇心を刺激しようと,小さなサプライズを授業に持ち込んでいるところでした。
日々の忙しさに,自分が忘れていることだと思い,実習生の取組から学ぶことができました。
どうもありがとう!
明日もがんばろうね!