教育実習生からの便り 時間を置いての振り返り①

9月17日まで3週間行われた教育実習が終わり,あっという間に月日が過ぎ・・・

 

時間の経つのは本当に早いですね。びっくり!

 

その合間には文化祭(合唱コンクール)も終わり・・・いつの間にか朝夕が肌寒いくらいになっています。

 

今回担当した3名の学生さんがいましたが,時間を置き,少し冷静になったところで,教育実習を振り返ってもらいました。

 

彼らが真摯に実習に臨み,何を学んだのか・・・指導教官としてもとても関心があります。

 

彼らの了解を得て,届いた振り返りを紹介してみます。

 

ありがとう!

 

 

【教育実習を通して、教科指導の面で学んだ多くのこと】

 

 3週間の教育実習を終え、英語教育に対する見方が大きく変わった。自分たちが受けてきた授業と、今の英語教育で先生方がやろうとしていることのギャップに最初は驚かされたが、その考えかたには「確かに」と思わされる部分が多く、自分もその中に入って英語教育にかかわっていきたいと強く感じるものとなった。

 

 自分たち2年生担当がお世話になったのは、T先生である。T先生の考えである、ワークシートを使用しない、インタラクションを重視するという授業スタイルに学び、自分たちもその授業のすべてをワークシート無しで行うことを試みた。授業準備をするうえでワークシートを作成する時間の省略になったことはもちろん、授業中の生徒の集中がワークシートに行ってしまうこともなく、顔を上げて生徒間でのコミュニケーションをさせることができた。

 

 実習全体を通して、英語の授業について考えるようになれたことは、「生徒の立場になって授業を組み立てること」である。例えば、授業中、生徒の注意はどこに向かっているか、視覚的な教材のインパクトが強すぎて、教師の浴びせるインプットをしっかり浴びることができているのだろうかということや、上に述べたワークシートの使い方などである。初めのほうの授業では、そう考えると、生徒の集中が二転三転してしまうような情報の提示の仕方をしてしまっていたなと、自分を振り返ることができる。そういった生徒の注意の引き方、注目の集め方、コントロールの仕方など、多くのことを学ぶことができた。

 

 授業展開について先生のアドバイスを受けながら、いろんな視点を身に着けてほかの教生の授業を見学すると、「ここは自分ならこうするな」「ここはどういう意図があってその方法をとったのだろう」と、今まで以上に有意義な授業観察が行えるようになったと思う。なので、実習前から大きく成長できた今の自分の視点で、現職の先生の授業などが見学できれば、さらに自分の授業展開の問題点や改善点などに気づくことができるはずだ。実習中は最後まで教生の授業で終わってしまったので、現職の先生の授業を見学することはできなかった。是非機会を作って見に行きたいと思う。

 

 英語に関しては、自分が授業中や普段使用している英語が本当に正しいか、ということについて考えさせられた。自分ではすらすらと言えたつもりでも、ビデオを見返すと、何度も言い直していたり、空中を見つめて頭の中で考えながら話したりと、自分のものにできていない感が否めない。自分が使っている英語を客観的に聞いたりする機会は今までほとんどなかったので、そういう意味でも実習は大変ためになる期間だった。今後は、自分の英語を改善していくことを心がけて、再度英語のスキルを見直していきたいと痛感した。

 

 実習と事後指導を終えてみると、実習が始まるまでの自分と今の自分の違いに、自分で気づけるぐらいの進歩があったと感じることができる。生きてきて、こんなに「進歩したな」と実感できる機会はめったにないだろう。この期間に自分の面倒を見てくださったT先生はじめ、多くの先生方に感謝の意を述べたいと思う。ありがとうございました。