新潟のM先生からの拙授業へのあっぱれ批評⑤ (完)

ここまで読まれてきて,どうでしょうか。

 

1つの授業に,これほどまでに細やかな批評をいただくことはあるでしょうか。

 

要請訪問,初任者研修,5年目・10年目・20年目研修の指導訪問,中核教員としてのリーダー研修・・・

 

そのどれでも,こんなにも豊かに,コメントをいただくことはありません。

 

大修館の1月号で,M&Tでコラボ記事を書かせていただいたように,持つべきものは,真摯に語り合い,学び合える仲間,なのではないかと思います。

 

お互いに胸襟を開いて,本気で語れる,だからこそ,こんなにもコメントが寄せられる,のだと思います。

 

みなさんも,ぜひそんな仲間を,地元に,そして県外に,作ってはどうでしょうか。

 

目の前のことにめいっぱいになっている,そんな環境から敢えて離れて,県外の研修会,研究会,学会などに脚を運んでみてください。

 

本当にリフレッシュできます。仲間もできます。お薦めです!

 

M先生,一点気になるのが,自分が先生に同じレベルでコメントを返せていないことなのです・・・;;;;

 

 

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T先生、最終回、書かせていただきます。

 

先生はどこの中学へ行っても、このことを貫かれるでしょう。

それは、生徒の中にまじって、中から、生徒をまとめあげる、ということです。

指導をする人でもあり、指示を出す人でもあるのですが、上から、とか、向かいあって前から、ではなく、中に入って、中で糸をたぐっています。

私が顧問をしている吹奏楽部で言うと、自分も楽器を演奏しながら、他のメンバーを指導する、リーダー格の生徒です。

対等の部分もありながら、一目置かれ、尊敬もされているので、リーダー格を中心に自由に言葉が飛び交うし、かといって、規律は乱れてしまうわけではありません。

 

T先生が授業の中で徹底しようとしていること、みんなで助け合って学習していきましょう、互いの考えをよく聞きあいましょう、どんどん挑戦しましょう、挑戦した勇気は称えましょう、するべきことは確実に行いましょう、集中する時と肩の力を抜く部分をわきまえましょう、頭を使ってしっかり考えましょう、ベストを尽くしましょう、英語学習を楽しみましょう、先生がおもしろいことを言ったら大いに笑いましょう(!)、

 

それらは、もう、すべてT先生の中で完成され、1つのまとまったシステムとして、
常に機能するものとなっていると思います。しかし、先生は、人間は生き物だ、という感性も持っておられるので、毎時間の生徒の状況を、あたたかい目で見て理解しようとされます。

 

私が、「あ、T先生らしい」と思った場面は、誰か女子生徒の返答が少しずれていたとき。

「Sくん、please support her.」と言って、

Sくんには、友達にヒントをあげたという貢献の満足を与え、女子生徒には、自分で答えを言ったという達成感を与えました。

小さなことです。でも、意外に難しいですよ。

 

指名された生徒は、It's my turn!と喜んでいるのに、結局うっかりチャンスを奪ってしまうこともよくあることです。

生徒はどんなときにうれしく思うのか、どんなときに自信をつけるのか、日頃からよく考えておられることがわかります。


もう1つ、大変好感を持ったのは、黒板に書いた質問を生徒に書き取らせていたところです。

プリントに書いてあったり、スライドで見せるだけ、というやりかたもあるのでしょうが、1語1語をしっかり見ながら、間違いのないように書き写しながら、脳みそをしっかり通しているところ、大切だと思います。

 

動の後に静の時間もとって、クールダウン。最後は音から文字のほうへ、自然に移行していき、きゅっと頭を引き締めています。

 

全体的に、時間配分が素晴らしいです。充実した1時間になっていますね。

 

今回のDVDは、
木で言うと、幹にあたる部分の、先生のこだわりを、たくさん学ぶことのできる1枚でした。

先生の許可をいただいたので、私は、「今、これを見て欲しい」と思う若い先生がたに、紹介したいと思います。

いつしか届くはずの、お手紙をお待ちくださいませ。


わかりにくい長文におつきあいいただき、大変ありがとうございました。

 

また、何かを発見してメールさせていただくかもしれません。


2年前は、先生のELECで1年を締めくくりました。今回は、このDVDで、またしてもT先生で1年を締めくくりました。

 

ありがとうございます。大変愉しかったです。

2016年もよろしくお願いいたします。

 

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これほどまでに,自分の考えや願い,思いまで汲み取ってくださるのか・・・

 

土台を共有しているとはいえ,本当に驚がくのレベルです・・・

 

 

M先生,こちらこそ,先生との学び合いで今年を終えることができて,本当に幸せです。

 

ありがとうございました。

 

2016年も,どうぞよろしくお願いいたします!!