実習生のコメントに思う

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昨日、最終日の退勤時に担当した教育実習生から色紙をプレゼントしてもらいました。

 

実習生とはいえ、自分なりに

 

「こんなふうにしたいな」

 

「あんなことできたらいいな」

 

という思いや願い、考えを持っています。

そりゃあ、当たり前ですよね。

 

たとえ間違っていたとしても頭から否定されたり、叱られたりしたら、それはそれはモチベーションが下がるでしょう。自信も失うでしょう。

 

だからこそ、今年も、まずは彼らの声に耳を傾け、まずはトライしてみよう、という言葉をかけました。

 

うまくいかなければ、彼らも自分の実体験として、体で感じます。

 

「ああ、失敗だ、本当に失敗だ」

 

そのとき、自分から改善しなければならないことに気づき出します。本気で。

 

 

現在一緒に働いている講師のKくん、2年前の自身の教育実習で、本当に辛い思いをした一人です。

 

指導教官は、ベテランで、何冊も実践書を出版している先生です。隣県で頑張っておられる大先輩です。

 

しかし、Kくんの思いや願いは何度相談に伺っても一蹴され、小研究授業では、出来上がった指導案を渡され、これをやるように、と言われたそうです。

 

涙に暮れて、その後神奈川から宇都宮まで会いに来ましたね。一緒に餃子を食べて、愚痴を聞きました。

(今では一緒に働いているのだから、縁ですね!)

 

 

そう思うと、実習生にどう関わるか、考えさせられます。

 

 

教員採用試験を突破し、初任者として赴任した学校でも、頭ごなしに押さえつけられるのではなく、トライできる状況を作ってもらえるといいなあ・・・

 

そう祈るばかりです。

 

 

自分の指導がいい、と酔っているわけではないのです。

 

若い先生たち、未来の先生たちに、私たち先輩がどう関わっていくべきか、みなさんと一緒に考えたいと思います。

 

 

実習生に伝えたのは、マクロな視点、が多かったと思います。

(小研究授業が終わってから、細かな点はいくつか伝えましたが)

 

何よりも、

 

担当している生徒たちの顔を思い浮かべながら教材研究をすること

 

生徒はどう学びたいのか、をどう教えるか、に先立って中心に据えること

 

双方向の学びのある授業を作ること、一方的に語って聞かせる授業にならないこと

 

生徒が実際に英語に触れる、英語を使う時間をできる限り多く取ること

 

のようなことです。

 

 

世の中に溢れる実践書は、

 

どう教えるか

 

という視点で書かれたものが本当に多いです。

 

 

アクティヴラーニングを取り入れた・・・

 

こんな活動はどうか、こんな工夫をしてはどうか・・・

 

流行りのキーワードや、手軽さに惹かれ、手にしてみると・・・

 

コンビニで便利にものを買うような発想でいいのでしょうか。

 

確かに便利ですが、出来合いのものを手軽に・・・という、それは、

 

自分が目の前にしている生徒はどう学びたいのか

 

とは正反対、のように感じられます。

 

 

残念ながら、そうした本に飛びついてしまうことが多いようですが・・・

 

 

 

 

教育系サイト、学会などで盛んにスポットが当たる人がいます。

 

でも、実際に授業を見てみると、

 

どう教えるか、というところに力点が置かれているように見えてしまってなりません。

 

学んでいる生徒の表情がどうか、目に力があるか、興味関心を持って授業を受け、背中が柔らかくなっているか、など・・・生徒の息遣いを感じれば分かります。

 

 

でも、スポットが当たると、何度も何度もメディアに登場してくるのですよね・・・

(大衆心理を突くというか・・・)

 

実際に接してみても、挨拶をしても返ってこなかったり、後輩たちを本気で大事にしているかどうか微妙な感じだったりします・・・

 

自分のやっかみも多々あるのだと思いますが、心が騒ぐというか、やりきれない思いになるというか、複雑な気持ちになります。

 

 

自分にはそんな資質はないし、大きなバックもないし、草の根で泥んこまみれだけれど、地元や後輩を大事にできる、生徒を真ん中に置いて物事が見られる、そんな人になりたいです・・・

 

 

Kくん、どう思いますか?