茨城県の研修会にお邪魔しました

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これで通算3度目,同じ研究会が主催する研修会の講師としてお呼ばれをしてきました。

 

同じところから続けてのオファーが来る,ということは,本当に嬉しいことですね。

3度目,となると,その嬉しさも格別です。

また話が聞いてみたい!と思ってもらえている,ということですものね。

 

本当にありがとうございます。

 

県内でも,12月の研修会に2年連続2度目のオファーをいただきました。こちらも併せて本当に嬉しいことです。

 

さて,今回は先方事務局と相談をして,会のメンバーが聞きたい,というテーマを事前にいただいていました。

 

「まとまりのある文章を書く力を育成する工夫」とは・・・

 

ということで2時間半,20名ほどの参加者とともに学び合いました。

 

まず体験してもらったのは,罫線だけが引かれているA4の用紙にその場でいきなり振った話題で英作文をしてもらいました。

 

Your favorite Japanese thingとは・・・ということでした。

 

10分間時間を与えて作文をしてもらいましたが,作文をした後で感想を聞きました。

 

・どんなものについて書こうか,書き出すまで時間がかかった

・最初の1文をどう書き出そうか迷った

・まとまりのある文章の構造が分からないと,作文ができないだろうと思った

 

など・・・の意見が出されました。

 

中学生を相手に,準備が十分でないまま作文を書きなさい,と指示をすると,こんな気持ちになるのだ,ということを体感してもらったわけです。

 

その後,さらに話し合いをして,まとまりのある英作文をさせるにはどんなことが必要だろうかを一緒に考えました。

 

  ・書きたいと思う内容がある,伝えたいと思う相手がいる

  ・自分の中に情報がある(背景知識・スキーマ

  ・単語力

  ・語順

  ・パラグラフライティング(英語の文章の構成)

  ・つなぎことば

  ・手持ちの単語や表現を活用して,難しいことを簡単に言い換える力

  ・読み手を意識すること

  ・短期決戦を求めない じっくり 長い目で

  ・ノート回収とコメント フィードバック 書いたら得をする,嬉しくなる

 

など,マクロな視点からミクロな視点まで,もろもろ出てきましたが,そもそも,書きたい内容がある,伝えるべき相手がいる,書いてみようと思う話題である,など,書き手である子どもたちの心が動かないとどうにもならない,ということが確認できたことが大きかったと思います。

 

ミクロな視点に関しては,日々の授業でちりばめながら取り入れ,指導し,慣れさせ,使いこなせるようにしていくことが必要です。

 

書かせたものをノート回収でチェックをし,よくできたものを増し刷りして読み合うなど,協同的な学びの工夫も大事だと紹介しました。

 

 

また,日々の授業で継続的に,無理のないように「書くこと」を取り入れていくのか,実際に授業で行っている流れを参加者の方に体験してもらいました。

 

いきなり書くのではなく,ある話題について,

 

・教師がモデルとしてTeacher Talkとして語って聞かせる

・インタラクションで生徒を巻き込みながら言語材料に触れさせ,使わせてみる

 (使用場面と働きを意識させる,気づかせる)

・要点をまとめて整理し,ペアの対話で使わせてみる

・パートナーを替えて複数回トライできるようにする

・デモンストレーションをさせて,モデルから学ぶ機会を与える

 

こうした流れを経て,実際にやりとりしたことを書き起こす形でReport your dialog.と指示して書かせる・・・

 

そうすると,ハードルがぐっと下がるのではないか,と思います。

 

同じYour favorite Japanese thingについて書くにしても,いきなり,なのか,それとも,モデルに触れ,パートナーを替えて何度も対話をした内容がある,それを書き起こす,ということでは,書き手の準備は全然違いますよね。

 

どうですか?

 

 

 

 

参加者の中から出てきた質問も,核心を突いたものがありました。

 

実際にペアで話してみると,言語材料を使わずに話をしてしまう,それでもタスクを達成できるのでは・・・

 

という声,その通りですよね。

 

でも,実際に生徒役になったことで,そのことが改めて分かった,というのは大きいと思います。

 

今日初めて出会って,初めて使う言語材料を何度も自由に使いこなせるはずがありませんね。また,その言語材料ばかりを使う対話は,そもそも不自然ですよね。

 

最初の出だしに,その言語材料で返事をすることから始まるような,そんなゆるやかなしばりの中で対話をする,これまで習ってきたものをフル活用する,というような流れはどうでしょうか。

 

 

 

茨城県のみなさん,今回も本当にお世話になりました。

 

足を運んで本当によかったです!

 

 

感謝!!