教育実習生からのメール④

③とほぼ同時に届いたコメント,これが最後になります。

 

最後のメールの送り主は,今回のチームT唯一の女性,Yさんです。考えてみればYさんが3名だったのですね。

 

Yさんは,子どもたち一人一人を理解をしよう,と常に子どもたちのことを大切にする姿が印象に残っています。

 

子どもたちのよさを見つけ,認め,賞賛している姿もたくさん見ました。

 

自分が何かに躓いたり,悩んだりした経験があるから,そうしたことが見えるのかもしれない,と言っていたことも印象に残っています。

それって,とっても大切なことだと思います。

これからも大事にしてくださいね!!

 

それでは,Yさんの振り返りを紹介します!

 

それにしても,4人とも,深い学びをしたのですね・・・

そこに立ち会え,関われて,本当に幸せです。Wくん,Yくん,Yくん,Yさん,本当にありがとう!!

 

 

 私がこの実習で学んだことは、書き切れない程ある。しかし、英語を教えるということに重点を置くと、主に4つある。


 1つ目は、生徒たちのことを考えて授業を作ることの大切さだ。生徒たちの実態を理解していなければ、生徒たちのための授業にならない。まだ生徒たちと信頼関係が築けていなかった実習当初の授業に比べて、ある程度生徒たちのことが分かってきた実習終盤の授業の方が、自分も生徒たちも楽しい授業ができたのではないかと思う。自分自身も生徒たちの顔や反応を考えながら授業を構想していて、とても楽しかった生徒たちにどんな力を養わせたいか、そのためにどんな活動をさせるか、どんな授業も目標や意図がなければ成り立たないということをこの実習で学んだ。


 2つ目は、英語の授業における英語と日本語のバランスだ。私はこの実習中英語と日本語のバランスについてとても悩み、課題となっていた。1年生を教えるということで、使える言語材料も少なく、実習当初は自分の英語が伝わっているか不安で日本語を常に補ってしまったり、習っていないからといって最初から日本語で指示を出してしまったりすることがほとんどだった。しかし、生徒たちが未習の言語材料でも文脈で理解していることを知った。これから英語の授業はAll Englishとなる。生徒たちにとって適切なバランスで英語と日本語を使い分けることの大事さを学んだ。


 3つ目は、インプットとアウトプットのさせ方や生徒とのインタラクションのとり方だ。いかに自然な流れでインプットやアウトプットをさせるか、インタラクションをとるか、実習中だいぶ悩まされた生徒たちにとっての自己関連性、必然性、真正性が不可欠となるため、この点が1番難しかったと言っても過言ではない。私たち実習生だけでなく、現職の先生方も苦労なされていることをお聞きし、教師は一生学んでいく職業なのだと改めて感じた。


 4つ目は、Kepp talkingやReaction、Comment、Questionを意識させた授業の展開だ。実習をした中学校の英語科では,学期末にペアで即興の会話をすることが目標となっており、それに備えた日頃からの即興の会話の練習が重要となってくる。型にはまった練習のための会話も大事だが、即興でペアと会話と続けることによって英語が勉強のための言語ではなくコミュニケーションのための言語であるという認識を生徒たちが持つことができる。私は実習中授業の中にあまり取り入れることができなかったが、これこそが東京オリンピックを見据えた英語教育なのではないかと感じ、とても大きな学びとなった。


 簡単にまとめるとこの程度になってしまうが、この3週間で本当に多くの学びを得た。きっと私自身の一生につながる学びとなったと思う。生徒たちはもちろん、3週間の実習に携わっていただいた全ての方々に感謝したい。