別れ

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10月26日、16時25分に父が他界しました。

77歳でした。

 

社交的で明るく、気配りができ、「人」を大切にする人でした。

外で気配りをするので、内を支える母は大変だったと思います。

 

昔の人間だったので、本人に向かって、口に出して「ありがとう」ということは最後まで伝えられませんでしたが、母が不在の時には、私たち子どもには、母への思いを語っていました。

時には大変な思いもした母でしたが、最後に父親にかけた言葉は、やはり、「ありがとう」でした。

 

最後に気持ちが通った瞬間を見て、胸がいっぱいになりました。

 

ここしばらくは、勤務を終えてすぐに病院へと通うことが多かったのですが、日中はエネルギーに満ち溢れた子どもたちに接して、夜には人生を終えようとする父を見ることとなり、「生きる」こととはこういうことなのだ、人生はこう始まり、こう終わっていくのだ、ということを教えられているようでした。

 

だからこそ、今できることを悔いが残らないようにしっかりと行うこと、

 

先を見据えて歩んでいくこと、

 

何よりも命の大切さ、

 

を子、孫に教えてくれたのだと思います。

 

 

痛みや苦しさもあったと思うのですが、会いにいく度、孫の顔を見る度、柔らかな顔で出迎えてくれる父の姿に驚かされるとともに、病室を出る時に扉を閉じると、ガラスの向こうで目を真っ赤にして涙ぐむ姿があり、きっと夜はしんどい思いをしているのだろうと思うと、胸がいっぱいになりました。

 

通夜や葬儀も、式場の方々の様々な心配りで心に残るものとなりました。

 

好物が鮎だと聞き知ったスタッフの方が、なんとか手配して、季節外れなのにも関わらず、鮎の塩焼きをサプライズで準備してくれていました。一緒に棺の中に入れることができました。

 

最後の半月はほとんど食べ物が食べられず、寂しい思いをした父を思ってしてくださった親切に、涙が溢れて止まりませんでした。

 

実家に一番近く、父が希望した式場ではありましたが、選んでよかった、と心から思いました。

 

 

あまりの忙しさに、ほとんど集まりに参加できていない学生時代の仲間の姿も見られました。

 

不義理にしていた自分が情けなく、恥ずかしい限りですが、人とのつながりを感じずにはいられませんでした。

 

みんな、申し訳ない・・・

そして、ありがとう・・・

 

 

 

 

施主として通夜・葬儀を終え、昨日からは諸手続きに走り回っています。

 

母親もふわふわとしている感じで、一人にしておくのは心配です。

職場に穴を開けてしまっていることは本当に申し訳ないのですが、許される日数の休暇をもらい、寄り添っていきたいと思っています。

 

車中、しばらくぶりに二人で長い時間を過ごし、昼食を共にし、いろいろな思いが浮かんできました。

残された母をしっかりと支えなければ・・・。

 

葬儀には、たくさんの学校関係のみなさんが、そして、PTAの学年委員さんが、さらには部活動の保護者会長さんやキャプテンまでが来てくれていました。

 

感謝の思いでいっぱいです。

本当にありがとうございます。

 

不在になって授業も英語科の仲間が代行してくれています。

スピーチコンテスト県大会の代表生徒の指導も代行してくれています。

 

学年も学年スタッフが、部活動も仲間の顧問が、支えてくれています。

 

何よりも不在の中、子どもたちが頑張ってくれている話を聞くと、頭がさがる思いです。

 

 

ここに書き記すことかどうか、悩ましいことではありましたが、自分の気持ちを整理するために書くことにしました。

 

朝が来たら、手続きが再開します。

 

この後、しっかり休もうと思います。

 

 

親父がいなくなったことがまだ信じられず、実感として感じられません。

 

これまでいろいろあったけれど、本当によくがんばりました。

おつかれさま、そして、本当にありがとう。

 

冥福を心から祈っています。

 

残された家族を見守っていてね。