読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

日本人学習者に合った効果的英語教授法とは・・・

 

 

タイトルに惹かれてアマゾンでクリックした本を読みました。

 

第1章を読み終えて抱いた感想と,最後まで読み通して抱いた感想とが違っているので,両方を綴ってみようと思います。

 

第1章を読み終えて抱いたのは・・・

 

ストレートな物言いだなあ・・・ということでした。

 

日常に英語が溢れている環境(ESL:English as a Second Language)で行われている第二言語習得研究の知見を,日本の環境(EFL:English as a Foreign Language)にそのまま当てはめることへの危惧を前面に出しています。

 

これまで否定的に捉えられがちだった,PPPをアレンジし,どんどん使っていこう,というものです。

 

PPPとは:

 

Presentation = 新出言語材料の導入

Practice        = 習熟のための練習

Production    = 練習をしたことをもとにアウトプット

 

のことですが,これまで,最初のPと二番目のPまでで授業が終わってしまい,最後のPまでたどり着かなかったり,重要視されなかったりすることに問題があったとしています(確かにその傾向はあると思います)。

 

そのため,最後のProductionの段階を重視し,そのゴールに向かってPresentationと,Practiceの段階を考えていくように,私たちの考え方をシフトしていくことが大切だ,ということです。

 

さらに,Productionの中にも,creativeかつproductiveな要素を含んだ活動を取り入れること,そしてそうした活動のサンプルを数多く紹介しています。

 

 

ここまでは確かに,と思えるのですが,どうだろう・・・と正直に思ったのが,

 

最初のPresentationの段階の考え方です。

 

確かにそうしたこともある,と思いますが,

 

「効率=コストパフォーマンス」を重視している,ということです。

 

限られた授業時間の中で,効率よく指導を展開し,できるだけ定着を図っていくために・・・というところが気になってしまいました。

 

著者の方々は,誤解を恐れず,著書のメッセージをストレートに表現されただけだと思いますが・・・

 

「効率」を重視するために,新出言語材料の導入の段階で,明示的な指導を先生が行い,しっかり説明もする,そのことで,謝ったアウトプットをできるだけさせず,子どもたちが理解できた内容をもとに,練習やアウトプットの段階へ進める,としているのです。

 

今の自分が行っている授業では,体感的に子どもたちが新出言語材料に触れ,気づき,慣れ,使ってみて,気づきを増やしていく・・・

 

最後に気づいた内容をみんなで出し合ってシェアし,先生のまとめと整理を最後に持ってくる流れを取り入れているので,最初は暗示,最後に明示となり,本書の提案とは逆になっているのです・・・

 

 

本心から言えば,どちらもアリ,だと思います。

 

Case by caseで使い分けもできるであろうし,子どもたちの実態にもよるのだと思います。

 

違和感を感じてしまったのが,前者が◎だ,と第1章で言いきっているところです。

 

言語習得に関しては(私はたいへんに不勉強で,こんなことを書いていること自体が申し訳ないくらいですが・・・現場にいる者として・・・),まだまだ分かっていないことがたくさんあるのになあ・・・

 

両方の取り組みも,これから検証していき,バランスを取っていくことがいいのではないかな,と思っています。

 

 

一方,第2章の語彙指導の在り方,第3章の動機づけについての考え方,などまで読み進めていくと,本書全体のバランスが整い,違和感もすーっと消えていきました。

 

 

言語習得研究の知見を分かりやすいことばで教えてくれつつ,現場の授業でどう実用的に取り入れていくのか,とてもよくまとまった本だと思います。

 

 

よかったらぜひ手にとって読んでみてくださいね!

 

そして,議論をしましょう!!