あなたのことが知りたいから聞くのです 

コミュニケーション能力を育む・・・

 

対話を継続する力を養う・・・

 

といっても,言葉をスキルとしてのみ,形式重視で指導をしていたら,そうしたゴールにたどり着くのか・・・と考えます。

 

もちろん,形式にフォーカスもします。習熟に近づいていくための練習も然り。

 

ただ,それがゴールではない。

 

 

今日,授業の冒頭に生徒に尋ねたのは,

(帯活動でペアでの対話を行わせています。その導入部分で,自分が自己開示をして話します。)

 

Which is more relaxing, staying home or going out?

 

でした。

 

ALTの先生もいたので,生徒が彼に質問をし,彼が答えた後に,生徒たちからつぶやきでOK,ということで,リアクションや質問をさせました。

 

ALTの先生は,

 

Well, I think staying home is more relaxing than going out, because, as you know, I'm an English teacher, so I always talk and talk, teach and teach all day. That makes me so tired. That's why I need rest. OK? Therefore, staying home is more relaxing.

 

と答えました。

 

質問はありますか?と尋ね,指名をした際,その生徒が,

 

Nothing special.

 

と答えたとき,彼は困った顔をして,全体に投げかけました。

 

Oh, that's rude. Why do you ask questions? That's because you'd like to know something. No questions mean that you're not interesed at all.

 

と伝えたのです。

 

形だけの練習ではないからこそ,相手のことを知りたい,と思って尋ねること・・・

 

それは当たり前のことなのですが,学校で英語を教えるときに,実はかなり疎かにされていることなのではないかと思います。

 

その後,私から指示を出し,パートナーさんと話し合って質問を考えさせました。

 

What do you usually do at home?

 

What program do you watch?

 

などの質問が出され,彼にも笑顔が戻りました。

 

 

自分が知りたい情報があるから聞く,

 

困っているから聞く,

 

ということもあるけれど,他者との関係構築にもつながるような,

 

「あなたのことが知りたい」

 

から聞く,ということを,大上段に構えるのではなく,当たり前に,自然に行えるように,これからもしていこうと思います。

 

 

そうした場があってこそ,基礎・基本ができていないと上手に対話ができないことに気付き,言いたいことが言えるようになりたい,伝えたいことをどう表現するか知りたい,と意欲をもって基礎・基本を学ぼうとする姿勢も育まれるのではないかと思います。

 

基礎・基本から発展へ,という道筋だけでなく,

 

発展から基礎・基本へ戻る,という道筋も大事にしたいですね。

 

 

みなさんの授業では,どうですか?

 

 

明日は,先日お世話になった千葉大学の長期研修生,大学院生が来校します。

 

授業公開を通して,逆に学ばせ,気づかせてもらうこと,たくさんありそうです。

 

 

どうぞよろしくお願いいたします。