宇都宮市英語教育自主研究会 10/11月 月例会を終えて
11月,生徒のパフォーマンス視聴
10月の月例会で,私の拙授業をまるまる50分みんなで視聴しました。
それに先だって,ある男子生徒の対話テストの様子を,2年生の1学期末,2学期末,(年度末はインフルエンザの度重なる影響で未実施),3年生1学期と見てもらいました。
提供しているこちらの思惑としては,彼が伸びやかに,楽しんで話せるようになっていく姿を見出してほしいと思っていました。
(話している姿勢だけでなく,不必要・不自然な間の消滅,既習の言語材料の活用,発音,困ったときにそれを回避するストラテジーなどもありますが)
参観者からは,彼の好ましい変容がたくさん見られるとの言葉をもらい,嬉しい気持ちになりました。
続いて,どんな授業を積み重ねていった結果,彼がそうなっていったのか,という問いへの答えを探していくために,授業を視聴したのでした。
今月は,1年間,3年間の授業デザインを一緒に考えてみることをテーマにしました。
発信力の育成に向けて,①即興での発信,②十分練習しての発信,と2つのベクトルに分け(先月見たのは①を目指しての実践でした)て考えました。
①では,対話テストを学期末に位置づけていることを確認し,生徒のパフォーマンスの様子を動画で見てもらいました。
②では,年間最後のファイナルスピーチの様子を見てもらいました。それにつながる教科書読み物教材を活用した群読発表会(朗読),そして,英作文の力を付けるための日々の取組例を紹介しました。
愛知県の浜島さんが参加されたこともありましたが,久々に20名の参加があり,活気のある時間となりました。
会が終わり,さっそく投稿された振り返りを紹介します。
先日の月例会、本当にお世話になりました。
A先生がおっしゃっていたように、元気が出ました。
毎回、勉強不足の自分を反省しながら、見せていただいた授業や発表を振り返り、自分の授業を考えます。
今回のTさんの2回シリーズで考えたことを振り返りとして、投稿します。
一つ目
「目標を具体的な姿で見せたり聴かせたりすることがとても大切だということ」
自分も生徒たちに目標やゴールを示しているつもりでしたが、それが具体的な姿ではないので、彼らにとってはイメージしにくいのだろうと思いました。
Tさんの生徒たちは、先輩のファイナルスピーチを実際に見たり、自分の英語力の成長を直に感じたりしているのだなぁと思いました。
実際の姿で見せることで、「あんな風になるために、がんばろう」とか「あんな風に話し手みたい」となるのだろうと。
生徒たちの記録をきちんととることで、目の前の生徒たちだけではなく、彼らの後輩にも、私たち教員にも手助けになるのだなぁとつくづく感じました。
二つ目
「自分の指導に信念をもって、あきらめずねばること」
始める前からあきらめたり、活動がうまくいかないと途中でやめてしまったり、と自分自身があきらめてしまっていたことが多かったです。
”言語習得には時間がかかる”ことがわかっているのに、あせってしまって目の前のことしか見られなくなってしまいがちです。
Tさんの指導には、信念を感じました。そして、生徒たちの成長も保障されている気がしました。
「話す」→「聴く」→「書く」のサイクルを繰り返したり、行き詰まったときには「日本語会議」が始まったり(この日本語会議はまさに学び合いだと思います。
日本語は使わないというのではなく、効果的に使えるものだと)、参考になることが多かったです。
あくせくせず、心に余裕があるのだなぁ(子どもたちは伸びるぞ!という心の余裕です。)と、Tさんを見て思いました。
三つ目
「より良い発問で、生徒たちが自分の考えをひねりだすこと」
リーディングで推論発問が大切なことはわかっていました。だから、それをする理由もわかっているつもりでした。
深く考えることが英語科での「思考を深める」ことだと思っていました。
でも、月例会でTさんのういろうの話で、
A : Uiro is soft.
B : How soft ?
A : It is softer than gummi.
↑ これを言えたって、すごいと思ったんです。
予想もしていなかったことをたずねられ、今までに考えたこともないことを考え、自分の使える英語をひねり出して表現する。
こういうことが英語科の「思考を深める」ために必要なのだと思いました。
四つ目
「笑顔!!」
温かい笑顔が本当に、本当に重要だということです!
こんな機会をつくっていただき、Tさん本当にありがとうございました。
月例会がさらに楽しみになり、さらに自分に喝!をいれる感じです。