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英語指導における効果的な誤り訂正 第二言語習得研究の見地から

 

 

静岡大学時代の恩師,白畑先生の新刊が出ました。

 

さっそく取り寄せて読ませていただきました。

 

英語教育関係の本を読むのは,春休み以来? いや,春休みも研究係の仕事でいっぱいだったから,今年初でしょうか・・・

 

この本は,今現在,自分が指導上疑問に感じていること,また,必要感を感じていることへの「回答」として,直接参考になるものが得られるのではないか,と期待して手にしたものです。

 

結論から言って,その期待に応えてくれるとてもよい本でした。

 

 

意味のある文脈の中で,生きた形で言語材料や語彙に触れ,使わせ,体感させるような授業をしたい

 

そして,

 

実際に触れ,使ったものを,生徒の気付きを引き出す形で整理した上で,適切な指導を行い,習熟から定着へと向かわせていきたい

 

いつもそう願っています。

 

一方で,生徒が犯してしまう誤りは,当然のことながら頻発・頻出します。

 

その誤りに出くわしたとき,授業者・指導者である自分がどんなフィードバックをすればよいのか,はその瞬間瞬間,または,授業後も,自分の中で悩ましい課題です。

 

特に,

 

思春期まっただ中,発話に関しての修正フィードバックを授業中にされることへの生徒の抵抗感はどうか

 

対話の中では,生徒は伝えたいコンテンツに,彼らの認知的な資源を多く使っているため,修正フィードバックをしても,彼らが受け止め,理解できるのか

 

書かせたもの(英作文)への修正フィードバックには効果はあるのか

 

のようなポイントについては,明確な示唆を与えてくれる道しるべがほしい・・・

 

そう思っていました。

 

 

この本では,白畑先生が行ってきた実験の結果をもとに,上記のようなポイントについてもそうですが,言語材料や語彙のような,焦点化された要素についての指導場面と,修正フィードバックが有効かどうか,が示されています。

 

大学生を主な被験者としていますが,小中での指導についても言及があり,現場の先生にとっても分かりやすく書かれています。

 

また,嬉しかったのが,先生が,

 

小→中→高→大

 

の流れの中で,それぞれが担うべきであろう指導の役割についても言及してくださっていることです。

 

中学生に明示的な指導を行ったとしても,それが彼らにとって理解可能なものなのかを考えると,杓子定規に,どのレベルでも明示的に!というのではなく,実態に合わせて考えるべきだ,という先生のお話は本当にありがたいことです。

 

  小 → 中 

意味のある文脈の中で触れる,使う

 

  → 高 → 大

学習者の認知力が高まり,理解できる段階になったら,

明示的な学習で気付きを引き出し,理解を深めさせる

 

 

これまで考えてきたことへのお墨付きをいただいたようで,嬉しいです。

 

 

たとえ頭で理解したとしても,実際に使えるものになっているかどうかは分からないこと

 

指導をしたからと言って,学習者がそれを理解したかどうかも分からないこと

 

全ての指導項目が100%習得がなされるなんて,とても不可能だということ

 

テストについても,そうしたことを教師が理解をし,柔軟に採点,評価をすべきこと

 

 

などのお話もありがたかったです。

 

 

 

白畑先生,本当に手のかかる不良学生だったこと,改めてお詫びします。

 

これからも先生のご講演,ご著書から学ばせていただきます。

 

今後ともご指導,よろしくお願いします。