マイクロディベート やってみました!
いよいよマイクロディベート、初回の実践を行なってみました。
4クラスでの授業を終えて、結論から言うと、知的好奇心の刺激される、充実した時間を過ごすことができました。
初めての実践ながら、子どもたちの可能性を大いに感じることができたことは大きな収穫でした。
プロジェクト型のアウトプット活動をゴールに、そこに向かって日頃の授業から自分の考えや気持ちを表現させることを続けてきたことは、着実に生徒の力を伸ばしてきているのだと改めて実感しました。
一方で、課題も明らかになりました。主に、教師サイドの改善点が実践を通して見えたことは今後につながります。
あと3回、年度内に実践ができるといいな、と思っているので、今後に是非生かしてみようと思っています。
まず英語だよりを配布して、ディベートの流れや、ポイントについて、そして、困ったら戻って確認したい表現を共有しました。
今回テーマにしたのは、教科書の学習内容に沿って、エネルギー問題についてでした。
教科書の学びに沿って、と言うことで無理のないように、と思ったわけですが、実際には、ここが反省点その1、にもなりました。
化石燃料の抱える問題点と、自然エネルギーのよさを中心に教科書はまとめられているのですが、これまでの授業では、太陽光発電や風力発電の抱える問題についても触れつつ、エネルギー問題の難しさを生徒とともに考えてきました。
そこに、揺れが生まれるため、
Fossil fuels should not be used in Japan.
というテーマ設定をしました。
生徒を2つの大きなグループに分け、その場でじゃんけんで勝者が肯定派、敗者が否定派、ということで担当するサイドを決定しました。
あとは、英語だよりで示したタイムスケジュールに沿って進行しました。
大きな成果は、簡易型ではありますが、まず、ディベートというものがどういうものなのか体験ができたことです。
特に、相手の意見に反論する、というところに知的好奇心を大いに刺激されている様子が印象的でした。
一方の課題です。
まずは、1チーム20人、という大きな人数になってしまうため、全員が発言をする、ということが物理的に難しい、ということが問題でした。
発言できたのは、半数くらいになってしまいました。それでも随分頑張ったと思いますが・・・
また、自分の意見をしっかりとまとめて説得力のあるものにしたい、という思いが強く(これまでの学びの成果でもあり、とてもいいことではあるのですが)、一度の発言が長くなる傾向がありました。
メモを見ると、多くの生徒が自分の意見をしっかりと書いているのですが、勇気を出して最初の発言をするような生徒たちのグループの発言が長くなるので、それがハードルを上げるような効果を発揮してしまったのではないかと思います。
その分、短文レベルで準備をしていた生徒がシャイになってしまったのではないかと思います。
今回は事前に発言の質よりも、慣れるために発言数をカウントしてポイントを与えていく、とアナウンスをしていましたが・・・
勝敗よりも、プライドの方が大切ですよね。彼らの心境、分かります。
また、メモを取ることにも慣れないといけない、ということがよく分かりました。
相手の名前、そして発言のポイントを短時間で上手に記録するのですが、それはなかなか難しいことです。
話し手の側にも改善が必要です。メモを取っていることを読み上げる形になってしまうため、聞き手を見ることなく(相手がメモを取っていることも感じられず)、一気に発言をしてしまうシーンも数多くありました。
辞書を使って、難しい単語を入れ込んでしまうのに、早く言われると、理解するのが難しい、ということはスピーチ発表の時に体感しているはずですが、ディベートになると、想起するのは難しかったようです。
また、最も大きいのはテーマ設定についてでしょう。
次回は彼らの中に情報がたくさんあること、をやはり扱おうと思います。
初回ではありましたが、やはり生徒の自由で創造的な発想に驚かされる場面も多く見られました。
2回目の実践、生徒とともに改めてチャレンジしてみます!