つながりから,さらにつながる学び

前回の投稿の続きです。

 

その後,さらにメールを通しての質疑応答があり,つながりが次の学びを呼び込んでいます。

 

私が質問したのは:

 

 
1点,先生に相談させていただきたいのは・・・

中学生の発達段階や,英語に関しての力量をどう捉えるか,

ということです。

 

SLA的に言えば,多量のinputを確保し,outputは適量に,

outputのモデルとなるようなinput,そして,interactionを通して対話のモデル,

そして,communication方略を与え,

できれば,recastなどを始め,accuracyにつながるような手だてを与え・・・

 

ということが求められると思います。

 

小学校外国語活動が始まったとは言え,

授業者として見ると,中2の生徒はまだ初学者段階かな,と映ります。

その際,豊富なinputを確保しようとすると,どうしても生徒の活動量が減る,

という傾向があるのかな,と悩ましくなります。

 

 
という問いに対して・・・
 
 
私もこの点はとても悩ましいと思います。
私は大学で教えていますが、
大学とひとくちに言ってもいろいろなレベルの学生がいます。また、日本のようなEFL環境において、どうやってinputの量を確保するかは、全ての学校段階に共通の問題だと思っています。

私自身が取り組んできた解決策としては、授業外でinputの量を確保するというやりかたです。
 
前任校では、一般教養の英語を履修する全ての学生(1,2年生)を対象に多読プログラムと、語彙学習のe-learningを導入しました。ねらいとしては

1) 多読→大量の理解可能なインプットを入れること,

2) 語彙学習のe-learning→多読(偶発的学習)ではなかなか身につきにくい語彙力を意図的学習で補うこと,
 
です。
また、communication 方略については、自分のクラスで明示的な指導を行ってきました。特に意味交渉につながるものを中心に取り上げました。

意味交渉自体については、ある程度学習者同士でできると思いますが、
recastについては、どうしても教師が丁寧に1対1のインタラクションのなかで関わらざるを得ないでしょうね。しかしひとつ思ったのは、先生の生徒のように、先生と生徒1人がおこなっているやりとりを、他の生徒がきちんと聞くことができれば、インタラクションに直接参加していなくても、他人の意味交渉からbenefitをうけることができると思います

教師×ひとりの生徒間のインタラクションにおけるrecastが、クラス全体の
文法事項習得にどの程度貢献するかを検証してみると、面白いかもしれませんね!
 

うーん,本当に嬉しい!
 
下線の部分は,特に大事にしているところです。
 
英語通信で聴きあう関わり,仲間の発言から学ぶ協同的な学習の大切さ,などを伝えています。
 
また,定期的に自分の学習状況を生徒自身にモニターさせています。
 
生徒がこの部分を大事にしてくれているといいなあ・・・
 
 
 
 
 
これからも,こうした学びの機会を大切にしていきたいです。
 
 
ありがとうございます!