伸びる子どもたち -15年ぶりの女子の指導
大学院派遣のため,部活動顧問についても配慮のあった今年,これまでは男子・女子のバスケットボール部のサポート担当として,両顧問の不在時の穴を埋めてきました。
校内事情があり,10月に入って女子の正顧問となり,15年ぶりに女子の担当をすることになりました。
初任当時に女子バレー部の指導をしましたが,当時の思い出は散々です。
前任者がかなりの力量のある方で,毎年好成績を残していたのですが,非常に厳しい指導をしていたので,その流れに乗ったわけですが,大学を卒業したばかりの若い監督が同じように指導しても,選手がついてくるわけがありません。
むしろ,リバウンドがすごくて,コートに入ることすら拒絶されることもありました。
勝利を目指すことを主目的にした指導だったので,生徒一人一人に寄り添うことなど,思いつきもしませんでした。
ダメな顧問の典型のようでしたね・・・。
当時の生徒たちには本当に苦しい思いをさせました。
申し訳ない・・・。
と,いうような苦い思い出があったので,女子の指導へのトラウマがちらほら・・・
前任校は,県内でも屈指の男子バスケットボールの強豪だったので,現任校に移ってからの指導も,ギャップが大きく苦労がありました。
ただ,少ない練習時間,限られた長期休業中の練習日数,そもそもミニバスケットボールの経験者がほとんどいない環境です。
同じような指導がうまく機能するはずもありません。
基礎を積み重ねて,重ねて,重ねて・・・
と取り組んできたこれまで・・・でしたが,
これまで考えてきた指導の真逆,まずは実戦を想定し,実践の中で出くわしそうな場面をたくさん作りだし,その場面でどんなプレーをしたらよいかを自分たちで考えさせました。
失敗することは最初から想定済みで,次に同じような場面できちんとした判断ができるように,そして,適切なプレー選択ができるようにするチャンスを与え続けました。
考える力は他の学校の子どもたちよりもある,ということを信じ続けました。
実戦経験を積んでいると,自分自身,そしてチームの弱点が見えてきます。
見えるだけでなく,実体験を通して実感しているので,そこから基礎練習に戻っても,必要感があります。
基礎練習にも身が入ります。
経験者のいるチームとの対戦でも,相手を困らせるような試合ができるようになり,コンスタントにある程度の結果が出るようになっていました。
同じような指導が,果たして女子に通用するのか・・・
と思いながらも,信念をもって彼女たちに関わり始めました。
そこから3週間・・・
じっくり,でも着実に意識が変わり,プレーが変わってきました。
今月は練習試合を敢えて入れず,チームの整備をしていこうと思います。
これからどうなっていくのか,楽しみになってきました。
学年ごとに1チームができる最低人数しかいない小さな部ですが,前向きに練習に取り組む彼女たちに関われて,嬉しいな,と思っています。
念願の勝利をともに味わえるように・・・
一緒にがんばろう!