自分は何で英語を学んでいるんだろう?

-『英語教育ブログ』みんなで書けば怖くない!企画に参加しています-

 

交流のある埼玉のanfieldroadさんのブログの企画に連動しています。前回も参加をさせていただきましたが,今回もせっかくなので・・・と思い自分なりの考えを綴ってみようと思います。

 

たくさんの方が参加される企画です。よろしければ下記のリンクから,企画のページへジャンプし,他の方の意見にも目を通してみてくださいね。

 

anfieldroadさんのブログ 企画ページへ

http://d.hatena.ne.jp/anfieldroad/20131101/p1

 

 

それにしても,anfieldroadさんの企画力・行動力には毎回感心させられます。年齢的には後輩の彼が,創造力を発揮しながらcreativeに活動していることに敬服しています。

 

抱えているものが多く,なかなか自分の思うように時間を使えない自分ですが,若い時にもっと動いていくべきだったなあ・・・と後輩の姿を見ながら感じています。

 

こうして企画に参加しつつ,今からでもできることをしっかりと考えながら日々の実践・研究を進めていきたいです。

 

ありがとうございます。

 

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 若い頃は,教え子たちに「なぜ英語を学ぶのか」についてのガイダンスを,4月に行っていました。

 

その時々に自分が学んでいたことを関連付けつつ・・・

 

あるときは「英語を学んで世界へ飛び出そう」とか,

 

またあるときは「英語を道具にして,他者とつながろう」とか,

 

はたまたさらには「英語を学ぶメリット」を伝えたこともありました。

 

思い返すと過去20年,「なんで英語なんて学ばなきゃいけねーんだよ!」と生徒がキレたことはあまりなかったように思います。

 

こちらが生徒の納得を引き出すために,4月の授業開きで語って聞かせていたことが多かったなあと思います。

 

 

 

でも・・・

 

なぜ英語だけ? なのでしょう。

 

母国語である国語はともかくとして,社会や数学,理科や技能系の教科だって,同じ問いがあってもおかしくないと思うのです。

 

小学校外国語活動についても,後発なので大きな議論になっていますが,考えてみれば算数・数学だって,他の教科だって,中1ギャップは大きいと思います。

 

小学校の授業を見る機会が結構あるので,子どもたちの興味・関心を上手に惹きつけつつ,ていねいにやりとりをしながら授業を進める先生が多いですね。

 

本当に授業が楽しい。

 

それに比べて,中学校に来ると,とたんに一方的な指示や説明が多くなりがちではないかと感じることが少なくないのです。

 

だから,なぜ英語だけ?なんですね。

 

 

 

確かに学ぶ意義やメリットを伝える必要はあると思います。

 

でも,ここ数年間の授業開きガイダンスでは,それを伝えなくなりましたね。

 

今行っているのは(英語が教科として時間割に入っているのだから,それをなぜ学ぶのかとは改めて考えることはせず),中学校の英語学習のゴールとして,どんなことができるようになればいいか,そのために,今の学年の最後には,どんなことができるようになっているべきか,ということを明らかにして共有することです。

 

また,SLA的な観点から分かってきていることをもとに,分かりやすく,効果的な学習方法について伝えるようにしています。

 

スタートはそんな感じです。

 

あとは,学期ごとに行うパフォーマンス系のテストで,自分が伸びていることを体感させる工夫をしつつ,学年最後のゴールに向かって近づいていることを実感させるようにしています。

 

話せた,聴けた,読めた,書けた,と実感できることが,彼らにとっての元気の素になるからです。

 

部活動で試合をしても,疲れを吹っ飛ばすのは,ゴールを決めて得点できたり,エースを決めたり・・・そんなときですよね。

 

 

ただ,ここまで書いた内容では,この企画に参加していることになりませんね。

 

今日は,出張の先生の授業をもらったこともあり,進度が一番早いクラスの授業で,最後の5分,小さなペーパーに,自分の考えを書いてみてほしいと投げかけました。

 

「私たちはなぜ英語を学ぶんだろう?」と自分に問いかけたら,いったいどう答えますか?

 

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彼ら自身がどう考えているのか,聞いてみたかったからです。

 

 

まず思ったことは,

 

「入試のため」

「勉強は学生の義務」

 

という答えが少なかったことです。

 

40名中,10名未満でした。

 

自分が教師になった頃には,もっとそういう答えが多かったように感じます。

 

一方,多かったのは,

 

「将来,英語ができるようになっていると自分にプラスだから」

「将来自分が就きたい仕事に英語は欠かせないから」

「将来に向けての自分の選択肢が広がるように」

 

というような考え方です。

 

社会的な面で(世の中の風潮を受け,マスコミや保護者も必要だとより考えるようになっているのでしょう),以前とは変化があるのだと思います。子どもたちも,そうした世の中の動き,身近な大人の考えの影響を受けているんですね。

 

英語が使えることが,立身出世や,社会的な意味での自分の成功につながると考えているのでしょう。

 

また,同じくらい多いのが,

 

「英語ができれば,海外に出たときにプラスになる」

「英語が使えると,世界の人たちとコミュニケーションができる」

 

という意見です。

 

知識・技能を単に身につけるという発想ではなく,英語をツールとして活用し,コミュニケーションに生かしたり,人とのつながりをつくったりすることに魅力を感じているということでしょう。

 

分かるだけじゃだめだよ,できる,まで力を高めようね,と語りかけている私としては,嬉しい意見でもあります。

 

次に,

 

「自分を高めたい」

「英語が好きだから」

 

という意見が続きます。

 

 

数名,熱い思いを書いている生徒もいました。

 

ここまで考えられるのはすごいなあ・・・。

 

 

「日本のよさを世界に発信したい」

 

「世界を旅したい,世界の人と出会いたい,たくさん感動したい」

 

「世界へ出て,自分の感性を磨きたい,そのために英語が必要だ」

 

 

そんな思いに応えられるような授業がしたい・・・

 

彼らに負けないように,こちらも学び,成長していきたいです。