ちょっとしたことだけれど 子どもたちの意識を向けさせる工夫 「冠詞」
週1回の子どもたちのノート回収を始めて3年目、子どもたちが綴ることにこれまで以上に触れ、寄り添うようになって、子どもたちが難しいと感じていること、教師としても、教えているのになかなか習熟していかないなあ、定着しないなあと分かること、そんなことが増えてきている実感があります。
なかなか難しいのが「冠詞」です。
第二言語習得研究の知見から見ても、冠詞の定着は非常に難しいことが言われているので、目の前にしていることは妥当なこと、とも言えます。
でも、私たち教師も、冠詞には無頓着、という部分もあったような気がしています。
例えば、新出単語の導入の場面で、可算名詞を紹介するときにも、冠詞を付けずに、名詞だけをむき出しで示しているのではないでしょうか。
また、板書をする際、単語単体として名詞を1語のみ提示するときにも、やはり冠詞を付けずに済ませてしまう、というようなことは少なくないのではないでしょうか。
口頭で教師が提示するときにも、冠詞が落ちてしまう、というようなことがあると思います。
みなさん、どうですか?
そんなこと、ありませんか?
教えてもすぐに定着しないことだからこそ、短期決戦でくどくどとするのではなく、様々な場面で繰り返し触れる、ということが大事になってくると思います。
可算名詞を板書するとき・・・
名詞を口にするとき・・・
生徒の発話の中に出てきた名詞に冠詞が抜けていたとき・・・
いろいろな場面で、ちょっと気配りすると、いいんじゃないでしょうか。
今日の授業では、基礎英語2を試聴していて、
Her dream is to play at a concert on the earth.
She is cutting down the tree.
の赤い部分について子どもたちとちょっと話し合いをしました。
日本語で考えましたが、なぜaなのか、なぜtheなのか、子どもたちの考えを引き出してみました。
こうした暗示的、明示的な指導の繰り返しで、少しずつ冠詞を扱う感覚を身につけさせていけたらいいと思っています。