秋田のO先生との学び合い 1年生の指導にまつわるエトセトラ
O 先生
こんばんは、そしてお疲れ様です。
お忙しい中、ビデオを視聴していただき、
本当にありがとうございました。
10年ぶりの1年生、何もかもが手探りの中ではありますが、
丁寧な指導、ゴールから逆算し、ステップを積み上げていく、
そんな授業になるように意識しているところです。
T先生
DVD、拝見しました。
私服の1年生、かわいいですね!!
とても元気で、よく声も出ています。
驚いたのは先生の英語が未習語であっても全く動じない。
外国語活動で英語の音に慣れているということももちろんあるのでしょう。
でもやはりT先生の「自然な会話」によるところも大きいような気がします。
笑いをとりながら、生徒の関心を上手く刺激して話を進める、
画像を効果的に使いながら引きつける。
「え?今、何語で話していたっけ?」と思ってしまうほど、
生徒にとっては自然なインタラクションになっている感じがしました。
Tマジック健在ですね。
この部分は学年が変わっても自分らしさなんだろうな、
と思っています。
インプットだけ、であれば、難しいところであきらめてしまう、
ということもあろうかと思います。
視覚資料も大事だとは思いますが、
ここのところ意識している一番のことは、
「コンテクスト」があり、それを生徒たちと共有する、
ということです。
日常生活に根ざしている、または、彼らの中に情報があり、
聞きたいことや言いたいことがある、というトピックを使って
インタラクションすると、英語がかぶさっているけれど、
彼らは体ごと内容をつかんでくれるのではないか、と思っています。
今の職場だから、なのか、それともそうではないのか、
それは今の場所に9年目と長い間勤めていることもあり、
他との比較ができなくなってしまっているのでわかりません。
未習か既習か、ということも、そうした「コンテクスト」が中心で、
定着を強く求めないなら、自然に使えるとわかりました。
実際、基本文の繰り返しだけではきっと返ってこないだろう、
という生き生きとした反応が返ってきている実感があります。
先生がとってもリラックスしてるから生徒も安心できるんですね。
授業が始まる前のT先生も、すごくリラックスしていました。
自分は、学習課題を書いたり、授業の流れのカードを貼ったり、
CDやピクチャーカードを確認したり、
なんだかやることがたくさんあってバタバタしてしまいます。
結構早く教室に行くようにしてるんですけどね。
この違いは何でしょう?
うーん、この部分は、正直自分も悩みますね・・・
丁寧に、そして、学びを可視化する、という意味での諸準備、
大切だとも思いますが・・・
自分は、このところ、やるべきことが「流れ」や「型」としては
決まってきていて、それ以上加えない、ということもあり、
リラックスできているのかもしれません。
生徒と一緒に授業をしているというか、生徒と一緒に自分も学んで
しまっているとか、そんな感覚です。
なんだか不思議です。
こういった心境になると、部活動の指導でも、委員会の指導でも、
学級委員たちを集めて集会の準備をしていても、どんなときでも、
同じようにできているというか、そうしているような気がします。
細かくしないほうが、かえってよいかもしれない、とも思う部分もあり、正直答えは見えていません。
さて、導入について。
NHKラジオ、これは継続することで、聞く力が抜群に伸びますよね。
教科書以外の題材を短時間で使うことができるというメリットもあります。
生徒達が集中して聞いていた姿も印象的でした。
これは確実に言えると思います。
実際に年間を通して使って3年になりますが、
どの学年でも、確実に生徒が「聞ける」と実感してくれます。
いろいろなやり方を聞きますが、自分ではこのやり方が
実は結構いいんじゃないかなあと思っています。
Please tell me you favorite person.
これは帯活動ですか?
5月のこの辞典で英和辞典を使えることに驚きました。
私も全員に辞書を持たせていますが、まだ和英辞典で精一杯です。
はい、帯活動です。
基礎英語、ビンゴ、ペアでのPlease tell meなどのうち、2つを基本にして回しています。ちょっと前までAction Cardで動詞に親しむことをしていて、それもやっていました。
辞書は、1時間、辞書の導入をしました。
そのあとは、毎時間机に置かせて、敢えて未習語を使ってみて、調べさせたりと、少なくとも1回は使わせています。
また、宿題は予習として「単語の意味調べ」だけを与えていますが、辞書を使うことを必修とし、***が多いものについては例文も写してくるようにしています。
それが奏功して、辞書に慣れたのかもしれません。
復習は「エイゴラボ」(ワーク)ですが、教えていただいたように、出したら必ず音読をして答え合わせをしています。
昨年度までよりも、確実にやってくる習慣がついたように思います。
忘れても、自分のところに事前に挨拶にくるようにしています。
後ろへ行く、というようなペナルティはそのほかのことに関してもさせないようにしています。
自分も失敗があるから、正直に伝えにくればいいよ、でも、繰り返さないこと。信頼しているよ、と話して終わりです。
生徒の書くスピードが速いですね。
最初からスムーズにスピーディに書けましたか。
外国語活動に慣れている彼らだけれども、
英語を「書く」という作業にはとても苦労しますよね。
その対策としてどのような工夫をされましたか?
書くことの前に、音についてはとても敏感になるように、ということで、聞く作業を集中して取り組ませています。
新出単語も、必ず集中して指で綴りを追って聞かせ、その後、発音練習へと移行します。
ペンマンシップの時もそうでした。かなり時間をかけました。
綴りを想起できる、音からつかんでいる、ということも実は影響しているのではないか、と思っています。
(ここについては私見で、確信はありませんが)
また、ビンゴなどでも書く作業が必ず入るようにしています。
それが大きいかなあ・・・
どう思いますか?
1つ1つの活動の取りかかりにメリハリがありますね。
ペアでパッと会話する、サッとノートを広げる、
書くときは話をしない、友達が話すときは身体を向けて聞くなど、
あたり前だけれども、なかなか難しい学習習慣が
しっかり身に付いていると感じました。
1年生の初期段階では、かなり日本語での指導も行ってきました。
特に、ガイダンスや振り返り、には力を入れました。
また、人の話を聞く時ってね、どうしたらいい? どうされたら嬉しい? 人をリスペクトするって大事だね、ということを、ディベート指導で先生がされていた時のように伝えています。
1年の今だからこそ大事だ、と思い、話をしています。
例年落し物が多い、ものを大事にしない、ということが学校課題で、それが出ないように、必ずすぐに記名をする、とか、さあ、次に行くぞ、という時に、事前の準備をしておかないと、ビンゴで置いていかれる、など、工夫はしていますが・・・
何年生であっても基本的なT先生の授業スタイルはぶれませんね。
T先生の話術(?)、醸し出す雰囲気は、
どの学年でも、どの授業でも例外なく生徒を引きつけていると思います。
恐縮です。
自分自身のキャラクター全開ですが、自分自身も授業を楽しむように、そして共に学ぶように心がけています。
まだまだ眠そうになったり、疲れている生徒がいたり、当たり前の光景がありますし、全ての生徒にとって魅力が・・・などとは、退職までやっても不可能だと思いますね・・・
修行はこれからも。です。
授業でやりたい活動はたくさんあります。
でも、年間140時間の中でやれることは限られている。
そう考えると1単位時間の中でやれることも限られてくる。
最近思うのは、授業の最大の課題は
実はいかにタイムマネージメントをするかではないかと思います。
つまり、本時のねらいに沿った活動にいかに早く入るかということ。
これは英語に限らず、他教科でも同じことが言えると思います。
「やりたいこと」と「やれること」のバランス。
いかにシンプルな授業の組み立てにするか。
ねらいとまとめをどう一本の線でつなぐか。
難しいですね。
はい、そうですね。
本当にそう思います。
一点突破の考え方で、
ゴールで、を考えると、
①いかにインプットを確保するか = 基礎英語
②即興での対話の力を伸ばすには = Please tell me
③語彙力を伸ばすには = ビンゴ、辞書
④書く力を伸ばすには = やりとりしたことを書く
ということをとにかく1年、ずっと続けます。
同時に、教科書の学びでも、
①いかにインプットを確保するか = 閉本して音声から
②ことばの習得フレンドリーで = 内容に触れながらインタラクション
③音声に敏感に = 聞くのみ、から練習へ
④音読を大事に = スピーチへ
コミュニケーション活動の授業では、
①コンテクストの共有 = Small Talkをおもしろく
②インタラクション = やりとりのモデルに
③最初から使う = まずはやってみる
④気づきの場を与える = つまづいた時に学びたくなる
⑤つまづいたらみんなで立ち止まる= 日本での話し合い
⑥伸びを実感できるようにする = スパイラルに繰り返すパフォーマンステスト
かなあ・・・
自分自身のことを振り返ってみると、
何年授業をやっても、これで満足という授業はできません。
特に1年生は難しい。
毎日が生徒との格闘です。(汗だく)
そんな中、1年生の授業DVDを見ることができたのは
本当に嬉しかったです。
なんだかとりとめのない内容になってしまいました。
また授業を見せてください。
DVDを送ってくださって感謝しています。
こちらこそ、ありがとうございます。
また授業を見せてくださいね!!
ありがとうございました!